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前歯1本だけの場合

患者さんは43才、男性、職業会社員。
うちの患者さんの紹介でいらっしゃいました。
来院の動機は、抜けたところの歯を入れて欲しい・・・との事でした。




ご希望の通り、歯の抜けたところはインプラントで補綴(おぎなうこと)することにしましたが、なにぶん私としては、全体の歯が黄ばんでいることと、向かって左の前歯のさし歯の出来があまりにも良くないことが気になって仕方ありません。 責任ある地位にいらっしゃるかたなのに、これでは・・・ということで、患者さんと話しあった結果、自分の歯はホワイトニングで削らないで色を白くする。
隣のさし歯は、その白くなった自分の歯に合わせて、一本セラミックにやりかえる、ということに決定いたしました。




これが、ホワイトニングで2週間たった状態です。
処置前の写真と比べてかなり白くなっているのがお解かりだと思います。
前歯のさし歯は、冠をはずして仮歯の状態です。
まだ形態に関しては、彫刻まではしていない状態です。

仮歯の段階で、衛生士による歯石除去やクリーニングなど、本番の型取りに必要な処置は必ず終わらせます。
この方の場合は、歯周病が軽度だったため、かなり早い期間で衛生士の範囲の処置が終わりました。




いよいよ本番の型取りです。
黒糸を、歯と歯ぐきの間の溝に、丁寧に入れてゆきます。
これは、技工士さんが精密な作業をする上で、特に前歯のセラミック製作には必要不可欠なものです。
削った状態を上から見るとこんな感じで黒糸が挿入されています。
最後に白糸をいれて型取りに移ります。




完成の1回手前の美術と彫刻の回です。
歯科用のワックスを使って、何回も修正してゆきます。
写真はOKを出した形です。
右の天然の歯が、欠けた形なのでそれも患者さんの了解をもらってほんの少し形態を修正しました。
最後にスマイルライン(笑顔)の確認をし、彫刻を終えます。
時間にして約30分でした。

次は色取りです。
1Mの1という色にブルーを足した色を作製しました。


いよいよ完成です。
ここまで完璧に完璧を積み重ねても、必ず少しの誤差はあり、ほとんどの場合微調整が必要です。
この方の場合は、オレンジが足りなかったので、口の中で合わせながらオレンジを足してゆきました。
これを歯科用の窯で900度の温度で焼き、色を固定させてゆきます。



又、形態も切端を微調整し、バランスを整えました。

きつさや咬み合わせももちろん調整してゆきます。
すべてが終わりセットした状態が下の写真です。


ちなみに、処置前の写真と並べてみましょう。

処置前に記録した笑顔と処置後の笑顔が違うのがお解かりだと思います。
自信を持てるようになった時に、初めて人は花開くような笑顔をすることができるのです。

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